取引履歴の開示とは、貸金業者が保管している債務者との取引履歴を開示する手続を指します。
取引履歴には借入れ日、借入れ金額、返済日、返済金額、借入金残高、金利などが記録され法律の規定で一定期間の保存が義務付けられています。
弁護士・司法書士が債務者からの依頼で債務整理を行う際の最も大事な資料となります。そのため依頼を受けて受任通知を送付する際に取引履歴の開示を求める文言とその期限、又開示されなければ行政監督庁に申告する旨、或いは過払金返還請求訴訟となる旨などを記すことが多いようです。
貸金業者は取引履歴の全部開示には消極的でしたが、平成17年7月の最高裁第三小法廷判決で、貸金業者は保存している業務帳簿(保存期間を経過して保存しているものを含む)に基づいて取引履歴を開示する義務を負い、この義務に違反して取引履歴の開示を拒絶したときは債務者は慰謝料を請求できるとされました。
これを受けて平成18年12月に貸金業法の改正が行われ、債務者等又は債務者等であった者その他内閣府令で定める者は、貸金業者に対し帳簿(利害関係がある部分に限る)の閲覧又は謄写を請求することが出来るとされ、この場合において、貸金業者はその請求を拒むことが出来ない(貸金業法第19条の2)と規定されました。
しかし、大手の業者は全取引を開示する方向にありますが、過払い金請求を防ぐために保存義務期間が経過したものについては破棄済みであるなどとして、開示しない貸金業者も少なくないようです。
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